香川県ネットリテラシー座談会【香川県・香川県人権啓発推進会議】
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情報を受け取るのも、発信するのも、現代はスマートフォンひとつで簡単にできる時代。インターネットの便利さの裏には、発信した内容が世界中の不特定多数に届き、軽い気持ちでの投稿が、思いがけず誰かを傷つけてしまうことも。そして、一度広がった情報は、簡単には消しにくいというリスクもあります。いま、ネット社会を生きる私たちにとって、正しい知識と心構え=「ネットリテラシー」を身につけることは欠かせません。
そこで今回、学生・子育て中のママ・働く男性の3つのグループに分かれて「ネットと生活」をテーマに座談会を開催。それぞれの立場から、身近で起こりうるネットトラブルや、より良いネットとの付き合い方について語り合いました。
進行役:木戸亜耶さん
イベントの司会などで活躍するフリーアナウンサー。また、SNS番組制作に特化した『株式会社TEAM MY Media』を設立し代表を務める。“まだ知られていない想い”を多くの人に届けることをモットーにSNSの運用などで多くの事業や企業の発信を行なっている。現在、小学3年生の男の子を子育てするママでもあり、多忙な日々を送っている。


SNSやインターネットの魅力はどんなところですか?
Eさん:わからない時にすぐ調べられるところです。
Kさん:動画サイトを見ながら楽しく作業ができることです。
Oさん:美味しい物・ライブ情報をすぐにキャッチできることです。
SNSの発信をしますか?
Eさん:旅行先などで写真を投稿します。
Kさん:おでかけなどの写真を私も投稿します。
Oさん:兄から「SNSは非公開にしときなよ」と言ってもらい、友達内にしています。
木戸さん:皆さんも非公開にしていますか?またその理由は?
Eさん:不特定多数に自分のことを発信しても需要を感じないし、友達だけに見てもらいたいと思って非公開にしています。
Kさん:友達もそう設定している人が多いし、知らない人に見られるのが怖い。思い出の記録として使っています。
Eさん:知らない人に自分の生活を見られるのは嫌だからですね。
SNSのコメントなどでの失敗経験やコメント欄の炎上を見たことはありますか?
Eさん:トラブルはないですね。炎上を見た時は、当事者に会ったことがない人がそんな酷い言葉で書き込む?って思いました。
Kさん:投稿すると全世界にアップされるということを学校で学び、コメントはしたいとも思わないので、したことがないです。インフルエンサーの投稿で炎上を目にしたことはあります。
Oさん:トラブルはありません。お菓子作りを発信している人のアカウントに詳しく知りたい箇所をコメントしたときに、返事があったのは嬉しかったです。大ごとでもないことが、炎上で大ごとになっているなと思ったことがあります。
木戸さん:皆さんはSNSを上手く利用しているように思いますが、炎上投稿に関して対策などできることはあると思いますか?
Kさん:マイナスなことは、書き込まないといいと思います。
Eさん:写真を投稿する時、知らない人や許可をとっていない場合は、投稿すべきではないと思います。
Oさん:投稿前に1度グッと堪えて見返すことが大切だと思います。
デジタルタトゥーという言葉があるように発信で気をつけていることはありますか?
Oさん:友達間でのSNSでも個人情報を隠すようにしています。
木戸さん:大切ですね。話題になった炎上動画はどう思いますか?
Eさん:投稿する側が軽率だし、コメント側もよくないと思います。
Kさん:投稿者の管理が甘いと思います。コメントの中には、わざわざ言う事でもないことを言う人もいると思います。
Oさん:投稿するとどうなるかを考えたほうがいいと思います。
コミュニケーションアプリでのやり取りですれ違いやトラブルになったことはありますか?
Eさん:既読スルーだったときは不安になることがある。絵文字は、仲の良さによって自分のテンションが伝わるかで使います。
Kさん:仲良くなったばっかりの子には、文字だけだと感情が読めないから、印象が柔らかくなるように絵文字をつけたりしています。
Oさん:絵文字を使うと使わないでは、感情がのっているので違うと思います。
最後に、今後ネットを利用する上で気をつけたいことを教えてください。
Eさん:動画を投稿する際は、個人情報に気をつけたいです。もしコメントをするときは、誰が見るか分からないことを念頭に置いて行動したいです。
Kさん:他の人から見たらどう思うのかをまず1番に思って投稿したいです。
Oさん:SNS関係で友人関係が壊れないようにしたいです。
木戸さん:最後に今日の座談会はいかがでしたか?
Oさん:(自分は)ネットリテラシーがあるほうだと再認識しました。
Kさん:ネットリテラシーを考えるきっかけになりました。
Eさん:普段使っているSNSで無意識にしていたことを言語化したことで、改めて考えることができました。


SNSをしてよかったこと・SNSにお子さんを出していますか?
Nさん:直接は会えなくても応援してもらえることが良さです。
Sさん:自分が子どもを出産した時がコロナ禍だったので、周りと繋がれない状態で、SNSがあることで人を近く感じ、元気をもらえた場所でした。
Dさん:絶対会えなかった人とSNSを通じて会えたこと。また、子どもの成長を見守ってくれていることが心強く感じます。
木戸さん:ご自身のSNSにお子さんを登場させていますか?
Nさん:子どもの顔出しは、プライベートのアカウントだけにしています。息子が小さいので、母の責任として投稿を分けています。
Sさん:私は、SNSにあげています。ただし、個人が特定できないようにしたり、時間差で投稿したりしています。
Dさん:私は“4姉妹ママの日常”として赤ちゃんの頃から発信しています。娘の顔つきが変わったと感じたことがあって、年長から顔出しはやめようと夫と話して決めました。
子ども達がインターネット・SNSを使う年齢になるまでにできる対策や、どうやって守っていきますか?
Dさん:私たち世代がSNSを活用し始めた世代になるので、次の世代に教えないといけないなと考えることがあります。
木戸さん:世界と繋がれることは、子どもたちの可能性が広がるのでうまく活用してほしいですよね。
Nさん:何かあってからでは遅いので、常にコミュニケーションをとって、困った状況になりそうな時に相談をしてもらえる関係性を築いておくことが、今できる、母としての役目かなと思います。
Sさん:子どもは、SNSに限らず自分の行動を見ているので、様々な情報を伝えることが大切かなと思います。“SNSしか居場所がない”となるとそこが全てになってしまうので、リアルなコミュニケーションの環境もあることを教える必要があると思います。
Dさん:今できることは親子関係を深くすることで、娘たちにとってママであり、姉のような存在でもありたいと思っています。些細なことでも言い合える関係を作りたいと思って接しています。
差別・誹謗中傷で悩んでいる人がママ友にいたとしたらどう声かけますか?
Dさん:私は、子育てを頑張りすぎているママに向けて、「頑張らなくていいんだよ、肩の力を抜いていいんだよ。いつでも私でいいなら相談にのるよ。」ということ伝えたくて発信しているので、見たママが、言ってみようかなと思ってもらえると嬉しいです。
Sさん:SNSってキラキラ見えたり何かすごい人に見えるマジックにかかるけど、ママはみんな同じ。子育てで悩んだり家事をしたり、みんな一緒だから、そこは安心してほしい。そして、みんなで一緒に子育てを楽しくできたらいいなと思います。
Nさん:嫌なこと言われるとそのことがずっと頭の中に残って、悪い方に思ってしまうかもしれないけど、世界はそこだけじゃないから全然逃げたらいいし、SNSが嫌になったら休止したり、距離を置くのも一つの手かなと思うので、悩みすぎないでほしいと思います。相談に乗ってくれる人も周りにたくさんいると思うので、そういう人を頼ってほしいなって思います。
発信で気をつけたいこと意識していきたいことはありますか。
Nさん:特定の誰かを攻撃するような言葉を使わないということ、全ての人に配慮すると自分の伝えたいことを伝えられなくなるので、言葉のチョイスを間違えないように、コミュニケーションやいろんな人の話を聞いたり情報をちゃんと得たりしてさまざまなパターンをたくさん知っておくようにしておきたいです。
Sさん:もっと時代が変わっていくんだろうなと思うので、ちゃんと自分も情報をとっていきながら、使えるものは上手に使っていくことを心がけていきたいです。その中でリアルも大切にしつつ、何かあったら助けてもらう、相談できる人を持っておくことが大事なのかなと思いました。
Dさん:この先ネットは無くならないし、ますます身近な存在になると思うので、子どもがネットを使うとなった時においていかれないようにしないといけないなと思いました。私たちは教えられる立場として、「わからない」ではなくて親も一緒にやってみようかな、という向き合い方が大事かなと思いました。


SNSを使う中で起こってしまった出来事はありますか。
Kさん:仲が良いがゆえに友人の投稿にツッコんだことにより、不快な思いにさせてしまったことがあります。周りに言われて慌てて消去・編集しました。そんなつもりではなかったのですが、相手の人には電話でフォローを入れました。
Mさん:イジってくれる人がいて、私は可愛がってくれていると認識していました。過去に、私をいじってきた人を知らない人が「何だアイツ」と怒っていたことがありました。そして、その方はイジってこなくなった、という僕にとっては残念な結果になりました。コミュニケーションツールを使って、お願い事や注意はしないように会社内で決めています。一方的で気持ちが伝わらないので。
Nさん:自分自身というより見ていることが多いので、最近、個人が特定できないようなアカウントで否定的な発言をよく見る。嫌でも目に入り、気になってしまうから読んでしまうんですが、否定しているものを見るとげんなりとしますね。
Nさん:プラスな気持ちになりたくて見ているのにみるとげんなりとする。車関係が好きなのでドライブレコーダーの映像などがよく出てくるんですが、“運転が荒い”などの投稿も部分的に切り抜いているので、ほんとにその人が悪いかが分からない状態で拡散されていたり、コメントされていると、前後わからないじゃんと思ったりしてしまいますね。
木戸さん:そのような投稿を見る上で気をつけていることはありますか?
Nさん:それだけを信用しないようにしていますね。
木戸さん:迷惑系の動画配信者の投稿を見た時はどう思いますか。
Nさん:内輪ノリなんだろうなと思って見ることはありますが、一般の方に迷惑かかっているな、許可とってないだろうなという投稿は「何だこれ」と思うことがあります。
Mさん:大嫌いなので“興味がない”のボタンを押したり見ないようにします。
子どものSNSやネットのトラブルなど意見を聞かせてください。
Mさん: PTAの議題の中で過去のトラブルを聞いたことがあります。グループトークの事例があったので、そのことに関して妻が子どもに話していましたね。
Nさん:トラブルは今のところないですけど、もう少し大きくなって発信できたり、コメントを見ることを覚えだすと、そういったトラブルに巻き込まれないかと不安は少しあります。
木戸さん:インターネットに触れる機会が増えていくと思いますが、失敗しないためにどうしたらいいでしょうか。
Mさん:親のいうことを小学生のうちは聞きやすいと思うので、スマートフォンをその頃からスタートさせて、車で例えると教習所に通っているのが小学生の間だというイメージで、早く持たせて親が横で伴走するのがいいのではないかと思いますね。いきなり高校生くらいから初めましてとなっても、親の言うことも聞き入れにくいと思いますし。
ネットとリアルのコミュニケーション違いはどう思いますか?
Mさん:ネットは感情が伝わらない。ネガティブな話をするときは、リアルでやらないといけないなと思います。
Kさん:文字はキツいもんな。誤魔化しきれないし。1回、グループでトークしている時にケンカになってしまい、どんどんヒートアップして最終的に収拾がつかなくなってしまって仲裁して止めてくれたことがありました。感情の抑えが効かなくなるんですよね。
木戸さん:社員間で決めているルールはありますか?
Mさん:DX化が進んでいても、ネガティブな内容や依頼は、全て対面か電話でするように伝えています。
Kさん:社員全員が入っているグループはあるんですが、個人個人が繋がることはできないようにしているので、社員間のトラブルは防ぐようにしています。
Nさん:メッセージやメールをお客様に送る場合は、文章の内容を複数人でチェックして送るようにしています。画像投稿に関しては、3人で1チームでチェックして投稿してもらうようにしています。

今回の座談会を通して、インターネットを利用する私たち一人ひとりの意識の高まりが必要だと強く感じました。
インターネットが生活のあらゆる場面に深く浸透した現代では、求める情報に誰でも簡単にアクセスできる一方、間違った情報や偏った意見、悪意あるコンテンツも流通しています。だからこそ、利用者が主体的に「情報を見極める力」を持つことが欠かせません。
まずは、情報の発信者や根拠を確かめ、複数の情報源を照らし合わせる習慣を持ちたいですね。さらにSNSでは、感情に任せた投稿をする前に一度、冷静に考え「その言葉が誰かを傷つけないか」をイメージすることが、とても大切です。
ネットリテラシーを高めることは、人を傷つけないだけでなく、自分自身を守ることにもつながります。お互いに思いやりを持ち、“安心してつながれるネット社会”を一緒につくっていきましょう。




